【お問い合わせ】

何年も前から闘病しています。会社は2年前に辞めました。

今は収入が細る中でも何とか生命保険だけはギリギリやりくりしてきました。

私が万一の時は子供のためにと、大事にしてきた生命保険なのです。

ところが先日 金融機関から生命保険を差し押さえるという警告文書が届きました。

確かに滞納している私がいけないのですが、私の生命保険は差し押さえられて解除されてしまうのでしょうか。そのとき生命保険はどのようなるのでしょうか。

 

 

【回答】

このような例では、まずは金融機関との話し合いが前提となりますが、本サイトの趣旨である生命保険について紹介いたします。

 

2010年より施行された「保険法」に介入権制度というものが新設されました。

この制度はドイツやスイスでは既に導入されていたものですが、わが国では全く新しい制度です。

ご相談の例では、あなた御自身は債務者であり、金融機関が差押債権者となります。差押債権者は債権の回収を図る目的で生命保険を差押えたうえで、生命保険を解除し、生命保険の解約返戻金を取得しようとするものです。

もし解除されてしまえば生命保険は消滅し、保険金受取人(子供さん)は保険金を得ることが不可能となってしまいます。

 このようなことになると遺族等に対する生活保障が損なわれてしまいます。 また新規に保険加入することが出来ないこともあります。

 

そこで、保険法は介入権制度を新設しました。

生命保険を解除することができる者(解除権者=差押債権者=金融機関)が解除権を行使した場合、その解除の効力は解除権行使の通知が保険会社に到着したときから1ヶ月を経過した日に発生するとされました。

その1ヶ月の間に保険金受取人は解除通知到達時の解約返戻金相当額を、解除権者に支払い、そのことを保険会社に通知し、かつ新たに子供さんを保険契約者と変更することで生命保険契約を継続させることが出来るという制度です。

 

このように、生命保険契約の直接の当事者ではない保険金受取人が契約関係に介入することから、介入権制度と呼ばれています。 (保険法60~62、89~91条)