胃の内容物の気管支流入による窒息死が争われた裁判

  

平成23年(受)第1043号 傷害保険金等請求事件

平成25年4月16日 第三小法廷判決

 

判決文より  

Aは,平成20年12月24日,飲酒を伴う食事をした後,鬱病の治療のために処方されていた複数の薬物を服用した。その後,Aは,うたた寝をしていたが,翌25日午前2時頃,目を覚ました後に嘔吐し,気道反射が著しく低下していたため,吐物を誤嚥し,自力でこれを排出することもできず,気道閉塞により窒息し,病院に救急搬送されたが,同日午前3時18分に死亡が確認された。

Aの死因は,吐物誤嚥による窒息であった。

 Aが服用していた薬物は,いずれもその副作用として悪心及び嘔吐があり,その中には,アルコールと相互に作用して,中枢神経抑制作用を示し,知覚,運動機能等の低下を増強するものもあった。

 Aの窒息の原因となった気道反射の著しい低下は,上記誤嚥の数時間前から1,2時間前までに体内に摂取したアルコールや服用していた上記薬物の影響による中枢神経の抑制及び知覚,運動機能等の低下によるものである。

 

 

http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/20130416111315.pdf