欧米においては、25年前より生命保険の流通市場というものが進展しています。

例えば、生命保険契約が不要になったとき、治療費や介護費などの資金が必要なとき、加入している生命保険を第三者に対して売却することでまとまった資金を得るというものです。

その売却代金は、保険金の7割から3割程度となります。

結果として解約した場合の返戻金の数倍となります。売却後 契約者側は保険料の支払いは不要となり、被保険者が死亡した時、第三者である業者は生命保険会社から死亡保険金を受け取ることで清算されます。

年間に数万件の規模で行われています。このビジネスモデルは、日本国内では生命保険買取と呼ばれています。

 

また消費者の不要な解約や失効を防止する観点から、2010年には「消費者に対する生命保険開示法」というモデル法が策定されました。

60歳以上の高齢者や慢性疾患を持つ患者さんに対して、解約や失効に代わる代替え策があることを保険会社は周知させる義務を負うというものです。

 

また米国会計検査院(2007年)は医療扶助制度(メディケイド)の申請者の38%が生命保険を持っていたことを公表しました。

日本の生活保護の申請者は申請時には生命保険を解約することが義務付けられていますが、米国のメディケイド申請においても同様に解約を義務付けられていました。

しかし本年6月、テキサス州はメディケイド申請者の生命保険は解約せずに、その生命保険を第3者へ売却することで在宅看護、生活支援、養護施設サービス等の長期療養費に充てることを是とする法律を制定しました。

 

結果として、高齢者や患者さんは気兼ねなく療養生活を維持でき、また介護事業者はより高度なサービスが提供でき、テキサス州はメディケイド予算の削減が図られ、買取事業者は新しいビジネス機会の創出につながると、法案の可決時には米国中から喝采の声が沸き起こりました。

このように欧米では、生命保険は住宅や車のように自由に換金できる財産として機能しています。