日本と米国の福祉制度は全く異なるものです。

しかしベビーブーマー世代の高齢化に伴い、両国の介護福祉制度は大きな財政的課題を抱えています。

米国では、介護給付制度に民間の生命保険を活かすという試みがあります。

既にフロリダ州、ルイジアナ州、テキサス州、ケンタッキー州、およびメイン州は、介護給付制度への生命保険の変換法を導入しました。

フロリダ州立大学の「予測と分析センター」によれば、この導入によりフロリダ州では年間150億円の予算を削減できるという試算まであります。

 

今回は生命保険を長期療養費に変換するというプランを紹介します。

メディケイドとは、米国政府が行う低所得者向けの医療費助成制度のことです。

就業不能者や65歳以上の米国人が利用できます。

また受給資格としては連邦政府のガイドラインがあり、医療費を支払うことが出来ないという証明書が必要となります。

高齢の親の世話をする人たちのコミニュティーであるエイジングケア.comの記事の一部を抜粋して紹介します。

エイジングケア.com

http://www.agingcare.com/Articles/use-a-life-insurance-policy-to-pay-for-long-term-care-157309.htm

 

如何にして長期介護費用に生命保険を活かすか。

メディケイドの受給資格を得ようとする人が、ご自分の財産が無いにも関わらず、高額な生命保険を持っているというようなことは許されません。

ここでは「眠っている財産」について考えてみましょう。

高齢者がメディケイド申請の前に、もし生命保険に加入しており、その死亡保険金が20万円以上だとすれば、それは合理的に利用されるべきと思います。

一部の高齢者は、生命保険の継続を断念したり、あるいは月々の保険料を支払うことができず、失効するという例はよくあります。

一方で他の高齢者は、まとまった資金を得ようとして生命保険の解約返戻金を利用しようと考えたりします。

しかしながら、人々がメディケイドの問題に直面したときに忘れてはならない第3番目の選択肢があります。

それは生命保険の長期療養支援プランというものです。

長期療養支援プランとは、

生命保険を保有している高齢者は誰でも、ご自分の生命保険を長期療養支援プランに変換することで、療養費に充てるための月々の給付金を受け取ることができます。

長期療養支援プランとは、通常の生命保険の利用方法と異なり、保険契約者の長期療養費に限定される点が特徴です。

(ただし、長期療養支援プランが、どのような場合にメディケイドの受給資格要件に影響を与えるのかを確認する必要があります。)

長期療養支援プランを利用するためには、生命保険の保険契約者の名義を、給付を行う管理会社へ変更します。

元の保険契約者は生命保険の権利を放棄することになります。

そのことでメディケイドの受給資格に影響が生じてはいけませんが、以下のような手順となります。

給付を行う管理会社は、保険会社に対して毎月の保険料を支払う義務を負うことになります。

そして元の保険契約者に対しては、当事者間の契約の内容に基づいた一定の金額を支払うことを約束します。

一方の保険契約者は、これらの支払われるお金を在宅療養、老人ホーム、ホスピス費用のために利用することが出来ます。

また管理会社は保険契約者・被保険者が死亡したときに、保険会社に対して死亡保険金を請求します。

もしこのような制度を聞いたことが無いという方は心配しないでください。

これまでに多くの実績があります。

たいていの人々は、このような長期療養支援プランという選択肢があることを知りません。

生命保険の保険金を生前に前払いで受け取ることができるということを知りません。

「これまでの100年間、生命保険証書を保有していた高齢者は誰でもこのような受給を得ることができます。」と、個人の生命保険証書の変換を専門に扱っている会社の社長は言います。

「問題は多くの人々がこのような選択肢があることに気付かなかったり、知らないということです。」とも言います。

 

<生命保険を変換することによって、長期療養費として利用された例>

あなたに生命保険証書の変換がどのように利用されたのかを、次の例を参考にしてください。:愛する人が自分らしく余生を過ごすに役立ちます。

 

(例1)

メアリーは自宅で、夫のビルの世話をしていました。

ビルは痴呆症で長い間闘病していましたが、最近では症状が悪化し、もうメアリー一人で彼の世話をすることが出来なくなりました。

メアリーとビルは、お互いに生命保険に加入しており、それぞれの死亡保険金額は200万円でした。

メアリーは生命保険の保険料の支払いに窮する状態であり、やがて契約は失効するであろうと考えていました。

しかし長期療養支援プランを知りました。

最終的には、ビルが加入していた生命保険を長期療養支援プランへ変換する契約を締結しました。

そのことで15カ月間、毎月3.5万円を受け取ることとなり、介護ヘルパーへの支払いに充てることが出来ました。

更に将来の葬儀出費のために10万円を準備することが出来ました。

この長期療養支援プランのお陰で、メディケイドを受けるための申請手続きタイミングを延長することが出来ました。

 

(例2)

ウィリアムズ兄弟は、母親が老人ホームに住み続けることを希望しています。

しかし問題がありました。

母親が入居し続けるには資金が僅かながら不足していました。

母親は270万円の生命保険を持っていました。

そして、もし母親がこの生命保険を解約したならば、どの程度の解約返戻金を受け取れるのかを調べてみました。

ところが解約返戻金は数十万円でしかないことが判り失望してしまいました。

そこで長期療養支援プランについて調べました。

最終的にウィリアムズ兄弟は、母親の生命保険を長期療養支援プランに変換することに決めました。

そうすることで12カ月間、毎月9.75万円を得られることが判りました。

この金額は母親が老人ホームに住み続けるための資金不足を補うのに十分でした。

そして将来の母親の葬儀費用として13.87万円を準備することが出来ました。

 

【長期療養支援プランへの変換についての賛否両論】

表面的には、生命保険証書を長期療養支援プランへ変換することは簡単であるように思われます。

しかし、あらゆるものがそうであるように、それにはメリットとデメリットがあります。

メリット:毎月の保険料支払いがありません

あなたは、定期保険や終身保険のどんなタイプの生命保険種類でも変換できます。

毎月給付される額は希望する月数に基づいて調整可能です。

(例えば、その生命保険が買取り価格が120万円だったとしますと、12か月で毎月10万円とすることも、24カ月で毎月5万円とすることができます。)

これらの月々の給付は、将来のメディケイドの適用資格の取得に関して不利に働くことはないでしょう。

適用資格に関しては5年間以内の医療費支払い能力が判定材料となります。

長期療養支援プランは介護ヘルパーや老人ホームやホスピスなどのあらゆるものに利用が出来ます。

また特別な資金が将来の葬儀費用のために準備されています。

デメリット:長期療養支援プランを希望する人は、何らかの慢性疾患を持っていなければなりません(上記の例参照)。

また月々の給付は直接に給付管理会社から保険契約者に支払われます。

それは全ての人にとって理想的ではないかもしれません。

例えば保険金100万円以下の生命保険しかない人にとっては、その生命保険はそのまま継続したり、あるいは解約したほうがよいかもしれません。

同様に、900万円とか1000万円の生命保険を持っている人にとっては長期療養支援プランは大いに役に立つかも知れません。

 

また長期療養プランはメディケアとは異なるものであることをご理解ください。 

生命保険証書を長期療養支援プランに変換することについての最も大きいメリットは、それが保険契約者に対して一定期間、まさに給与のような形で給付がされるということです。

「この仕組みは、実際に高齢者が若干の金銭的な独立と威厳を維持するのに役立ちます。 同時に彼らが何らかの生活支援を受けることに役立ちます。」

もしあなたがこの仕組みについて、より多くを学びたいとき、そして長期療養支援プラン以外の他の策を探したいというときには高齢者向けのファイナンシャルプランナーに相談をしてみて下さい。(2013年5月)