Tさんのご主人(50歳代)は大学教授でした。

自宅を新築した直後の4年前に胃がんと診断され手術しました。

その後も大学で教鞭をとっていましたが、手術から2年目に再発しました。

その後、症状は一向に改善せず様々な治療法にチャレンジする日が続きました。

当時、子供二人(男)は県外に住む大学生と大学院生で、最もお金がかかる時でした。

彼女は病院に泊まり込みで看病する中、いつも治療費の支払いのことが脳裡にありました。

これまで専業主婦として全てを主人に任せてきた彼女は、この期に及んで何をどうすれば良いのかが全く判らなくなってしまいました。

心身ともに疲労困憊の中で、生命保険を解約してまとまった資金を得ようと考えました。

そのような中、知人を通じて、私どもの患者会に電話してきました。

しかし疲労困憊の中で聞く電話の内容は、何が何だか全く理解することが出来ませんでした。

そして理解できないまま生命保険を解約してしまいました。

解約による返戻金の80万円を得た3ヶ月後にご主人は帰らぬ人となりました。
(生命保険の死亡保険金は2,000万円)


私どもの力の無さを思い知らされた事例です。

ご承知の通り、保険契約は一旦解約すると元に戻すことは出来ません。

またこのような場合、再度 生命保険に入り直すこともできません。

この事例により、「備える」ことの大事さを痛感させられました。